ファイアウォールはすべての通信プロトコルやポート番号を個別に指定し設定するものであるため、これが非常に煩雑に感じることが少なくありません。インターネット上で利用する通信プロトコルやポート番号は非常に数多くのものが存在しており、これらを一つ一つ設定する事はその管理が煩雑になるほか、誤って設定した場合には様々な問題を引き起こすことになるため、使用することが難しいと感じている経営者も多いものです。しかしファイアウォールの設定は基本的には非常に簡単なものであり、自らが使用するプロトコルやポート番号のみを指定して設定するだけです。その他の部分は基本的にはこれらを遮断する仕組みとなっているため、自らが意識していない部分については一切設定を行う必要がありません。
ファイアウォールのこの仕組みは、単純に設定が単純化されるだけではなく、もう一つの重要な意味を持っています。これは一つ一つの設定を個別に行うと、これらを通信ごとに判断し機能する必要があるためです。この場合にはCPU負荷が増大し、システムダウンなどの様々なトラブルを招いてしまうリスクがあります。使用しない部分をあらかじめ遮断する仕組みを持っていることで、この部分ではCPU負荷が発生せず、スムーズに動作を行うことができるようになります。
数多くの攻撃が発生した場合でも、これによる負荷増大をなくすことができるので、非常に効果的な方法となっています。