拠点数の多い企業がネットワークを利用して効果的にビジネスを行う場合、一般的にはwanを利用してこれらを接続し、様々な情報のやりとりを行うことが多いものです。しかしこれまでこのwanを構成する場合には通信事業者に委託し、これを実現してもらうことが必要でした。日本にはいくつかの通信事業者が存在しており、そのほとんどで拠点間接続のサービスを行っていることから、その中から最適な通信事業者を選ぶことが多くの企業にとって重要な要素となっていたのが実態です。選び方によっては大幅なコスト削減を図ることができるほか、様々な通信の利便性を得ることもできるため、ネットワーク構築の際には通信事業者を比較するというのが担当者の主な業務となっていました。
sd-wanは回線を利用して企業自らが接続設定を行い、拠点間ネットワークを実現するものです。これまでの通信事業者が提供するサービスと異なる点は、回線単位で最適なものを利用することができる点にあり、それぞれの接続において最適なものを選ぶことができるのがポイントです。異なる会社の回線を選択することもできるため、接続における最適な性能を選ぶことができるものとなっています。sd-wanでは企業自らが自由に設定を行うことができるため、その状況に応じて即座に変更を行うこともできます。
高いネットワーク技術を持っている企業であれば、sd-wanは非常に効果的な方法となっているのが特徴です。ただし、常に運用管理を行う必要があるため、そのための仕組みを確保することが大切です。